日本版US-Visit法から1年、院内集会に参加して


国際結婚を考える会 デレウゼ好子


11月20日、衆議院第二議員会館で開かれた「US−VISITから1年 院内集会」に参加しました。日本に入国の際、指紋を押さねばならない配偶者をもつ日本人の立場から、私自身勉強不足だと感じていたので参加したのです。

最初に、参議院議員で社民党党首の福島瑞穂さんが 「人権規約にも反するこの悪法は廃止すべき。民主党と頑張ります」と挨拶され、続いて民主党の松野信夫議員が「管理体制のみが重くなるものだ」と反対の表明をされました。 議員ご本人はお二人だけでしたが、民主党議員、社民党議員の秘書さん達も7名くらい参加していました。

続いて、在日韓国人問題研究所の佐藤氏が、「80年代・90年代に指紋押捺反対の運動が盛り上がり、同時に、同じ地域に住む住民として認識をしている日本人サイドの動きで、2000年4月に全廃された。しかしテロ事件などを理由に、2007年11月にUS−visit法が施行された。 対象者から”特別永住許可”の人たちが外されたことから、反対運動も大きくないと見られたのかもしれない。しかし、同じ”永住”の一般外国人と特別永住の人たちを分離・分断するもので、人権問題としても廃止すべきだ」と話し、「定住外国人の地位、人権を守る運動として展開していこう」と呼びかけられました。

次に、昨年この法律が施行された11月20日に、多くの外国人市民が法務省前でデモを行ったときのDVD上映があり、一般外国人がたどたどしい日本語で反対を訴えている場面が紹介されました。

その後で、ニューカマーの韓国人牧師、李民洙氏が、「日本に暮らして問題はない。日本に住む以上この国の法律をきちんと守り大事に思っている。だが法律はすべての人に平等でなければ..。強制的に指紋と顔写真を取られることに拒否権もあっていいのではないか。またデジタル化された個人情報がどこかに漏れる可能性もある。私の払っている税金が、自分を管理するために使われているのでは不愉快だ。マイノリティーが日本で他の人たちと共生していくことのできる社会になって欲しい」と訴えられました。

最後にIST請願の会の仲さんが、「この問題は外国人だけのものではなく、日本人社会の問題だとも思う。なぜなら自分の友人、恋人、夫または妻である外国人が直面している問題なら、否応なく関わりを持たざるを得ないから。私はブラジル国籍の妻があり、日本の法制度の改善を求めていきたい。 アメリカの次期大統領のオバマ氏の演説に出てくる”yes、 we can”精神で、私たちで働きかけよう」としっかりと話されました。

二部に入り、「どうなる?2009年入管法改定 『外登証』を廃止して、『在留カード』『外国人台帳制度』へ〜〜政策のフレームワーク」 として、弁護士の旗手明氏が、手短にこんどの在留管理制度の説明をされました。簡単に言えば「在留管理情報を集約化するために、基本的に法務省に一元化され、今まで外国人登録を行っていた市区町村は、居住地の届出を受けるだけとなる。 現在の外国人登録制度(市区町村の法定受託業務)と入管法上の在留管理(法務省)の二元的制度を、中長期滞在者のみは(特別永住者。短期滞在者、非正規滞在者、難民申請者は対象外)、IC在留カード(常時携帯・提示義務あり)を持ち、変更事項の届出義務と同時に、所属機関(会社や学校)からの情報提供も義務付けられる。
その上で「適法な在留外国人の台帳制度」で管理されます。

話を聞いていて、適当な在留資格がなければ、対象外となった短期滞在者、非正規滞在者、難民申請者たちを排除する法律だと思いました。

第三部は、この対象外の外国人と関わっている人たちから強い懸念の意見がでました。

医者の高山俊雄さん、横浜で外国籍の子ども達のサポートをしている信愛塾の大石文雄さん、アムネスティ・インターナショナルの石井知子さんたちの発言です。

いずれにしても、私たちの配偶者の身分はとても不安定です。
”外国人はテロリスト”というような、右翼や警察の視線があります。 なぜ日本人にテロリストがいないと断言できますか? テロリスト対策で指紋押捺が必要なら、当然日本人全員からも取ればいいし、特別永住者を外す根拠もわかりません。

長くなりましたが、日本版US-Visit法は悪法です。
昨年11月に国に帰り、22日に日本に帰った私の夫は、帰宅するなりすごい剣幕で怒っていました。
前の指紋押捺制度全廃以後に、外国人犯罪がどれだけ増えたのだ! 永住資格は何の意味があるのか! と当分怒りが収まらない様子でした。

これからも、反対の意思表明だけはしっかりしなければならないと思いました。 請願署名を集めましょう!


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